NISAまとめ
NISAとは
NISAとは、英国のISA(Individual Savings Account=個人貯蓄口座)を参考にして、2014年から始まった、少額投資のための非課税制度です。 株式・投資信託等への投資から得られる配当金・分配金や譲渡益が非課税となる制度です。その後、2018年からつみたてNISAが開始され、当初制定されていた2023年までの一般NISAが、一部制度を変更して2024年から新NISAとなりました。 以降、NISA制度全体をNISA、NISAでの非課税口座を総称してNISA口座と記載します。一般NISA、つみたてNISA、新NISAと区別している場合はそれぞれの制度に対しての表記です。
一般NISAとつみたてNISAの違い
- 一般NISA
- つみたてNISA
- 新NISA(2024年~2028年):あくまで予定。
- ジュニアNISA
NISA制度を理解する。
基本的に1年(1月~12月)ごとに区切られている。1年ごとに一般NISA、つみたてNISAを設定できる。手続きなしだと前年と同じNISA口座でで継続。 金融機関変更や、一般NISA⇔つみたてNISAは1年単位で変更可能。金融機関変更は新たに拠出する分のみ。これまでの拠出分は拠出年のNISA口座に残り、非課税期間いっぱいまで非課税で運用できる。
ロールオーバー
- 条件:一般NISAの非課税期間終了の次年にロールオーバー可能なNISA口座を保有していること。一般NISAからのロールオーバーの場合、金融機関変更、つみたてNISAへの変更などをしている場合はロールオーバー不可。
- 一般NISAからのロールオーバー時は「時価」にてロールオーバー。新NISA(一階部分)→つみたてNISAは「取得原価」にてロールオーバー予定。
- ロールオーバー時にその年の非課税枠を消化してしまう。
非課税期間終了後
NISAの非課税期間が終了すると、その時の時価で特定口座に移管さる。その時に買ったのと同じことになり、結果的に取得原価と時価の差額が非課税になる。
NISAの使い方
先に運用方針を決めましょう。「期間」、「目的」、「リスク許容度」を最初に考え、自分にあった投資対象を決め、それにあった手段としてNISAを使うという形です。NISA枠から投資方針を決めるのは本末転倒です。
運用前
一般NISA、つみたてNISAのどちらを選ぶ?
NISAは1年ごとに非課税枠が付与されます。非課税メリットの大きい方を選びましょう。 一般NISAは120万円5年の非課税。つみたてNISAは40万円20年なので、非課税メリットはつみたてNISAの方が大きいです。これを使いきれるかどうかで判断しましょう。非課税枠いっぱいに使って、12-13年運用でつみたてNISAの非課税メリットが上回ります。基本的に長期投資の場合はつみたてNISAで間違い無いです。 一般NISAはロールオーバー制度で延長できますが、ロールオーバーする年の非課税枠を使ってしまうので、非課税メリットとしてはあまり変わりません。 投資できる商品が違い、投資信託で良い人はつみたてNISA。どうしても、株式やETFを買いたい人は一般NISA(しか選べない)。
非課税期間中
評価額が下がった時どうする?
基本的に売り買いしない。淡々と積み立てるのみ。 (資産増加に対する影響は課税コストが大きいので、NISA期間は売らない。)
評価額が上がった時どうする?
基本的に売り買いしない。淡々と積み立てるのみ。 (資産増加に対する影響は課税コストが大きいので、NISA期間は売らない。)
非課税期間終了後
ロールオーバーはした方が良い?
基本的にはした方が良い。一般NISAからのロールオーバーでは、ロールオーバー時に評価額が上がっていた場合、ロールオーバーすれば、増えた分も非課税運用出来るので、その分ちょっとお得。評価額が下がっていた場合、ロールオーバーしても下がった分非課税で買い増しできるので、損にはならない。 新NISA一階部分からつみたてNISAのロールオーバーは「取得原価」となるので、評価額が上がっている場合はロールオーバー、下がっているときはロールオーバーせず、新たに非課税枠で購入した方が多く非課税枠を使えるため、お得。
非課税期間終了後はどうなる?
課税口座にその時の時価で取得したのと同様で移管されます。取得価格がそのときの時価になるので、それ以前の値動きに対しては実質非課税となります。
売却はいつしたらいい?
お金が必要な時に、もしくは、商品の将来性に問題が生じた場合。非課税メリットを最大化するために、できるだけ非課税期間終了後に。 インデックス投資の場合は、定期定率取り崩しか、必要な時に必要な分を取り崩す(できるだけ取り崩しを先延ばしにする)。高配当株投資の場合は基本的に売らずに、配当金をもらい続ける。減配、無配の時にポートフォリオのメンテナンスとして一部を売却する程度。